研究課題
昨年度に引き続き、平成24年度の目的及び計画である、「業務行動に至るまでの思考・判断プロセスの分析」において、同様に『指示受け業務』に焦点を当て、H23年度に作成したUMLアクティビティ図とタイムスタディデータ、指示受け内容データを元に、なぜその指示受け業務が発生するのかの要因分類分析を行った。これらを行う事で、各病棟(診療科)によって、同一言語で括られる業務行動(例えば『指示受け業務』)に投入される業務時間の差異が出る要因について明らかにすることができた。具体的には、約1ヵ月間での指示受け業務件数が消化器系がん病棟では164件、緩和ケア病棟では226件であり、緩和ケア病棟での件数が多い理由として、緩和ケア病棟は患者の症状の進行度や合併症の有無、痛みの感じ方など身体的な状況がさまざまであることに加え、今後の方針についても患者の持つ希望や理想が一人ひとり異なり、家族との調整も必要であるなど、医師、看護師、患者間でのこまめなやり取りや確認が影響してることが明らかとなり、多種多様な内容を指示受け業務とひとくくりにして行っているために、結果的に扱う指示確認項目が増加しているという現状が浮かびあがった。上記のように、ある特定業務について詳細に分析を進める一方で、同様に平成24年度の目的及び計画である「価値時間の数理モデル化」については、詳細な特定業務に拘らず、数理モデルを作成し検討を行った。具体的には総看護業務時間に影響するパラメータである「担当患者に費やす時間」「担当患者以外に費やす時間」「その他に費やす時間」「休憩時間」を設定し、勤務する病棟看護師数を増減させた場合に、それぞれがどのように変化をするかのシミュレーションを実施した。(詳細はAdvances in Discrete Time Systems;ISBN:978-953-51-0875-7参照)。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Nursing & Care
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Advances in Discrete Time Systems
巻: - ページ: 213-245
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