研究概要 |
今年度は,「創造的な看護実践者」に求められる創造的問題解決スキルの構成要素を明らかにするために,(1)看護系教員および看護学生を対象とした質問紙調査・参与観察,(2)看護における創造性に関する評価項目とその評価基準を検討した.それぞれの取り組みに関する成果を以下に示す. (1)看護系教員および看護学生を対象とした質問紙調査・参与観察 看護大学の教員および学生を対象に,現在の講義・演習・実習の中で「創造的な看護実践」に関する学習がどのように行われているかを明らかにするために,質問紙調査・参与観察を実施した.その結果,おもに実習の中で,講義や演習で身につけた知識・技術を応用して自発的に創造的な看護実践を行っている学生が見られることが確認された.また,教員もグループワークなど,学生の自立的な学習が要求される学習場面を多く設定することにより,学生に創造的な態度を身につけさせることを強く意識していることがあわせて確認された. (2)看護における創造性に関する評価項目とその評価基準の検討 (1)の結果に基づいて,看護実践場面における学生の創造的な態度を評価するための項目および評価基準を試作した.具体的には,看護過程におけるアセスメント,看護計画の立案・実施・評価の各段階における行動および態度を評価するためのチェックリストを作成した.この評価項目および評価基準に関しては,来年度に作成するe-learning教材に利用する予定である.
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