研究課題/領域番号 |
22792171
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
恩幣 宏美 群馬大学, 大学院・保健学研究科, 講師 (20434673)
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キーワード | 血液透析 / 食事管理行動 / 態度 / 尺度開発 |
研究概要 |
本研究は血液透析患者の食事管理行動における態度の尺度を開発することを目指している。本研究計画は態度尺度の開発に向け、第1段階として、質的研究において血液透析患者の食事管理行動における態度とは何かを明らかにした。第2段階として、量的研究において尺度開発を行うことを計画していた。第1段階の質的研究としては、研究方法は、エスノグラフィーを使い、9名の透析患者および家族の自宅にてデータを収集して、さらに、半構成的面接も行って、参与観察および面接データを分析記録とした。その分析記録から、態度の用語の定義に基づき、コードを抽出した。その後、コード間の関係性の考察からカテゴリを抽出し、さらにコアカテゴリを抽出した。最終的なコアカテゴリは8つのカテゴリであり、態度の3成分である「感情」「認知」「行動傾向」に加え、「文化」が関係すると考えられるコアカテゴリも抽出された。 今年度の研究実績としては、現在、このコアカテゴリとその前段階にあるカテゴリを参考にして、血液透析患者の食事管理行動における態度の尺度を作成している。患者様からデータ収集する尺度となるため、なるべく質問項目数を減らせるように検討している。多くても30項目を超えないように調整している。下位尺度としては、質的研究で得られた知見と態度の先行知見でも表れている「感情」「認知」「行動傾向」「文化」の4つの下位尺度とする。この下位尺度にそれぞれ約7~8項目を質問項目として、全部で約30項目数を血液透析患者の食事管理行動の態度尺度の試作版として検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目的にある尺度開発に向けて、第1段階の目的は達成できており、第2段階の目的も達成に向けて、質問項目の選定も現在行っている。そのため、達成度としてはおおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は大きく分けて2つあり、その目的達成に向けて、2段階に分けて研究を遂行している。現在、第2段階を遂行中であるが、第2段階は量的研究として大規模な調査を実施する予定である。そのため、夏までには研究協力施設の選定と試作版の完成を目指していく必要がある。その後、夏にかけて大規模調査を実施する予定である。
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