研究課題/領域番号 |
22792177
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
麻生 佳愛 福井大学, 医学部, 講師 (80362036)
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キーワード | 看護学 / 糖尿病看護 / 高齢者看護 / セルフケア |
研究概要 |
平成23年度は、本研究の2年目にあたり、平成22年度に行った調査を継続しつつ、実際に糖尿病看護に携わる看護師およびスーパーバイザーの協力を得て、実践に導入可能な看護介入の内容の精選を行うことを目的とした。具体的な内容としては、1.疾患を併せ持つ高齢糖尿病患者のセルフケア獲得の実態調査の継続。2.福井県糖尿病看護研究会のメンバーの協力のもと、急性期病院に勤務する看護師の認識する疾患併存状態にある高齢糖尿病患者の療養行動支援についての実態調査を実施。3.スーパーバイザーよりスーパーバイズを受ける。4.専門領域の学術集会および研修会に参加し、糖尿病患者への看護および高齢者看護についての最新の情報を得ることであった。それぞれについて実績概要を説明する。 1.前年度に引き続き、F県内の総合病院に入院・通院中の疾病併存状態にある高齢糖尿病患者34名を対象に、疾病併存状態であることでのセルフケアの困難さや工夫していること、それぞれの疾病の捉え方について半構成的インタビューを実施し、研究結果をまとめた。次年度日本糖尿病教育・看護学会にて発表予定である。 2.平成23年4月~平成24年1月、福井糖尿病看護研究会の会員である研究協力者と1ヶ月に2回程度の話し合いを持ち、看護師が実際どのような支援を行っているかを知る目的で、急性期病院に勤務する看護師8名を対象にインタビュー調査を実施した。2月に研究協力者の所属する施設において研究結果を発表した。 3.11月にスーパーバイザーからスーパーバイズを受け、調査結果の再考および次年度に向けて看護支援内容を吟味した。 4.日本老年看護学会学術集会(6月)、日本糖尿病教育・看護学会学術集会(9月)、日本糖尿病教育・看護学会主催研修プログラム「糖尿病をもつ高齢者の看護」(1月)に参加し、疾患併存状態にある高齢糖尿病患者への看護に関する知見を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、前年度の調査結果およびスーパーバイザーや学会、研修会から得られた知見をもとに、実践に活用可能な介入方法を検討しているところであり、ほぼ研究計画通りに進展していると考えられるため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究計画では、糖尿病看護に携わる福井糖尿病看護研究会の会員の糖尿病認定看護師および糖尿病療養指導士と連携しつつ研究を実施する予定となっているが、次年度、研究協力者のうち2名が進学、1名が糖尿病認定看護師の資格取得のため職場を離れることになり、協力が得られにくい状況となる。そのため、新たな研究協力者を獲得する必要がある。再度研究協力者を募るとともに、福井県内にとどまらず、石川、富山の認定看護師が所属する北陸糖尿病看護研究会の会員にも協力を依頼する予定である。
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