研究課題/領域番号 |
22792189
|
研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
福井 里美 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (20436885)
|
キーワード | ターミナルケア / 緩和ケア / 終末期看護 / やりがい / 職業冥利 |
研究概要 |
平成23年度前半は、前年度に得られた終末期看護のエキスパートナースへの半構成的面接データの質的帰納的内容分析を行った。その結果、11名のエキスパートが経験していた終末期看護のやりがいや職業冥利、醍醐味とも言いうるプラスの経験が、96コード抽出された。類似内容をグループ化していき、まず67の小カテゴリになり、最終的には大きく8つカテゴリに整理された。 後半は、終末期看護のやりがい経験の小カテゴリから終末期看護のやりがい質問票67項目を作成し、全国調査に先駆けて、項目の妥当性を検討するためにプレテストを行った。プレテストの対象は、東京及び埼玉県のがん診療連携拠点病院に勤務し、研究主旨に賛同した共同研究者が勤務する4施設で研究協力を求め、協力の承諾が得られた臨床経験2年目以上の看護師である。配布数1187、回収数912(回収率76,8%)、67項目すべてに回答した806名(有効回答率88.4%)を分析対象とした。回答者は、女性757名(93.9%)、男性46名(5.7%)無回答3(0.4%)、現在の所属は、内科病棟264(32.8%)、外科病棟293(36.4%)、混合病棟170(21.1%)、外来34(4.2%)、緩和ケア病棟45(5.6%)であった。 終末期看護のやりがい尺度の67項目は、信頼性係数α=0.98と高い信頼性を示したが、より少ない項目数で妥当な回答が得られるよう、本調査にむけて検討した。主成分分析の結果から6因子とし、成分分析(主因子法、バリマックス回転)を行い、固有値が絶対値.45未満の22項目を削除した。最終的に45項目となった質問票の信頼性係数はα=.959である。 次年度は、この質問票を用いて、全国の拠点病院に配布して本調査を行い、背景要因との検討を進めていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大学内の他の仕事により研究計画書の倫理審査提出が計画よりも遅れ、研究計画全体の進行が遅れた。
|
今後の研究の推進方策 |
研究作業を進めるために、リサーチアシスタントとアルバイトを雇用して質問票発送、回収、データ入力作業を依頼し、マンワパーを増やすとともに、研究全体を予定通り進めるペースメーカーとする。
|