昨年度に引き続き、心不全により人工呼吸管理を要した患者を対象にデータ収集を行った。本年度は2名のデータ収集ができ、研究期間を通して計13名から人工呼吸器離脱過程における体験や取り組みについてデータ収集することができた。得られたデータをグラウンデッドセオリーの分析方法(Strauss& Corbin)に基づき分析を行い、すべてのデータを統合し、カテゴリーとサブカテゴリー間の関係性を明らかにし、カテゴリーの構造化を行った。心不全患者の人工呼吸器離脱過程の取り組みは、先行研究で明らかにされているように、身体的・心理的な取り組みを行っていることが分かった。そして、その過程において患者たちがどのような看護を望んでいるのかも明らかとなった。 また、看護師を対象にした調査は内容分析を行い、その過程における看護支援の内容や傾向を明らかにした。そこで見えてきたこととして、看護師たちは離脱過程にある患者に対し、心理面よりも身体面に重視し看護を行っていることや離脱や抜管による心負荷増大に伴う心不全の増悪に留意しながら看護していることであった。患者および看護師から得られたデータ結果を基に、看護支援モデルを作成した。
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