小児がんの生存率は、治療法の改善に伴い著しく上昇し、5年生存率は70%を超えたため、治癒後40~60年の予後が期待できるようになった。幼少期に受けた強力な治療は、小児がんから生還しても影響をあたえ、健康に問題を抱える場合も多い。しかし、小児がんに関する研究は、化学療法に伴う副作用への対処に集中しており、縦断的な視点にたった研究は始まったばかりである。医療者には、救命第一から、生活の質を重視した健康支援が必須であり、小児がんの子どもと家族が安定した生活を送れるように将来を見通した、長期に渡る心理面・身体面へのケアが求められている。本研究では小児がんの子どもを抱える親のこころの前向きな適応を高める看護のために以下の研究を実施した。 1.国内外の小児がん患者への看護についての最新の資料収集 2.先行研究の整理 3.小児がんの子どもをもつ親への面接調査 4.面接調査で得られたデータの分析および成果の発表
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