研究課題/領域番号 |
22792249
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
堀江 竜弥 山形大学, 医学部, 助教 (70533917)
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キーワード | 高齢者 / 介護老人保健施設 / 薬剤管理 / 服薬支援 / 看護師 |
研究概要 |
平成23年度は(1)看護師が実施する薬剤管理の現状、(2)薬剤管理に対する看護職の問題意識、(3)服薬管理における看護職のアセスメントと支援行動の3点においてそれらの実態を明らかにすることを目的に山形県内の介護老人保健施設1施設に勤務する看護師15名に服薬管理および具体的支援に関する意識について聞き取り調査を実施し、入所者50名に対して日常生活自立度と認知機能、内服薬について診療録より調査した。本調査は山形大学医学部倫理委員会の承認を受けて実施した。看護師の服薬に関する意識では、安全に内服するよう何度も入所者を確認すること、認知機能に合わせて確実に服薬支援する方法を個別的に実施していること、夜間の転倒予防のために眠前の睡眠薬を医師の指示のもと極力控えていること、下剤については決められた指示のもとに看護師が調整している現状が明らかとなった。また、調査施設では入所前後で内服薬を極力変更することなく入所者に内服薬を処方していること、服薬数は平均7種類程度であることが明らかとなった。しかし、多くの入所者は医療依存度が高く、介護度も高いために介助を要して服薬しており、約3割の入所者は経管栄養を介した薬剤服用であった。現在、日常生活動作と内服薬の効果ついて関連性を分析しているところである。今後、看護師の服薬に対する意識について調査施設を拡大すること、施設入所者の内服薬と日常生活機能との関連をさらに分析するため、調査施設を増やすよう準備を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査選定施設を慎重に考慮し、倫理的に問題がないかどうかを詳細に確認しつつアンケート肉容を検討したため、パイロット調査が遅くなった現状にあるが、本調査の準備中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後、介護老人保健施設の看護師に対するアンケート調査を平成24年度初めに実施、分析を進めていく予定である。また、施設入所者に対する内服薬の実態についても並行して調査を実施する。 得られた結果をもとに、服薬管理支援が効果的かつ安全に行われるための看護について検討していく。
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