本研究の目的は、日本の訪問看護実践に特徴的な行動と信念、およびそれらに変化をもたらす要因を明らかにすることである。まず、質的研究論文の文献レビューと熟練訪問看護師・新人訪問看護師へのインタビュー調査により、「利用者・家族とのかかわり方」「看護職者としての役割」などの側面における訪問看護師に特徴的な行動と信念を明らかにした。次いで、病院での勤務経験をもつ新人訪問看護師を対象に複数回の経時的なインタビュー調査を行い、病院経験と対比した戸惑いや葛藤、視点の変化を経験していること、これらの戸惑いや葛藤は自身の経験や同僚とのカンファレンスによって変化したことを明らかにした。
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