研究課題/領域番号 |
22792264
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
春木 香苗(臼井香苗) 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50432315)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ソーシャルネットワーク / 予防的介入 / 公営住宅 / コミュニティカフェ |
研究概要 |
介入の対象となるK市内でも特にコミュニティのつながりが希薄な地域であるU地区(公営住宅)において、社会福祉協議会や自治会と合同の定期的な健康相談会の取り組みを継続し、同地区内のソーシャルキャピタルの再構築に対する取り組みを行っている。 当該年度に至るまでの取り組みは以下の通りである。 1)自治会における役員会議に出席し、住民や自治会役員より寄せられる相談内容から地域における課題を抽出し、取り組みの糸口を探索する。 2)関係機関に寄せられる相談内容や対象者の直接的ニーズ、関係機関が把握している間接的ニーズの集約することで、地域のネットワークづくりの資源を集約し、不十分な部分を明確化する。 3)上記を踏まえて、社会福祉協議会や関係機関職員、自治会役員と共通認識を構築し、より効果的なネットワーク構築について検討する。 4)研究者kが学会や研究会に参加、先駆的な取り組みの知見を得て、それを関係者と共有する。 5)自治会及び社会福祉協議会が実施する恒例住民の見守りニーズ調査について、情報提供及び調査票の作成やデータ処理について協力する。 6)自治会主催で民生委員やボランティア組織が協力して実施しているコミュニティカフェにおいて、定期的な継続した健康相談会の開催。 以上を踏まえて、今年度も介入の継続とその効果の測定を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究者が定期的に介入対象となる地域へ出向いて、直接的に健康相談会を開催することによって、介入対象となる高齢入居者と自治会役員との関係性の構築が円滑に行えている。 さらにそのことによって、25年度における調査研究への協力の約束を得られていることが、研究遂行の最大のメリットとなっている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は介入研究の最終年度となっている。下記の取り組みを通じて、これまでの介入の継続とその効果の測定を行う予定である。 1)定期的な健康相談の実施やニーズ把握に基づく健康教室の実施等の介入を継続する。 2)敬老の日に高齢者全数を対象としたアンケート調査の実施と、その集計および平成23年度、24年度に実施した調査結果との比較。 3)コミュニティカフェの頻回利用者や、積極的協力者に対する要因の質的検討。 4)以上によるコミュニティカフェを基点とした予防的介入の効果測定。 5)結果のフィードバックを行い、社会福祉協議会や関係機関および自治会と共同した高齢入居者の見守り体制の再構築を試みる。
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