介入の対象となるK市内でも特にコミュニティのつながりが希薄な地域であるU地区(公営住宅)において、社会福祉協議会や自治会と 合同の定期的な健康相談会の取り組みを継続し、同地区内のソーシャルキャピタルの再構築に対する取り組みを行っている。当該年度に至るまでの取り組みは以下の通りである。 1)自治会における役員会議に出席し、住民や自治会役員より寄せられる相談内容から地域における課題を抽出し、取り組みの糸口を探索する。 2)関係機関に寄せられる相談内容や対象者の直接的ニーズ、関係機関が把握している間接的ニーズの集約することで、地域のネットワークづくりの資源を集約し、不十分な部分を明確化する。 3)上記を踏まえて、社会福祉協議会や関係機関職員、自治会役員と共通認識を構築し、より効果的なネットワーク構築について検討する。 4)研究者kが学会や研究会に参加、先駆的な取り組みの知見を得て、それを関係者と共有する。 5)自治会及び社会福祉協議会が実施する恒例住民の見守りニーズ調査について、情報提供及び調査票の作成やデータ処理について協力する。 6)自治会主催で民生委員やボランティア組織が協力して実施している コミュニティカフェにおいて、定期的な継続した健康相談会の開催。 以上を踏まえて、25年度9月16日に介入効果測定のための調査票配布を行う予定であったが、当該地区近辺での台風被害に伴い、実施が困難となった。現在再調整を行うと同時に、測定方法の再検討を行ったため、倫理委員会へ再申請を市、今年度実施の予定である。
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