施設入所高齢者の排尿援助の実態や排尿援助場面での援助者のかかわりを明らかにするために調査を行った。援助者は排尿援助時に高齢者の尿意を確認していたが、高齢者の尿意が排尿誘導に反映されているとはいえなかった。高齢者は尿意の有無に関する反応や誘導への(「同意」・「不同意」)を示すこともあったが、「排尿に関する反応が不明瞭」の反応が約50%と最も多かった。援助者は高齢者の尿意の有無の反応にかかわらず決められた時間に排尿誘導を実施しており、対象者の失禁率は約70%と実施されている排尿援助によって失禁率は改善されていなかった。
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