• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

認知症高齢者用転倒危険予測尺度を活用したスタッフ教育プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22792287
研究機関順天堂大学

研究代表者

杉山 智子  順天堂大学, 医療看護学部, 講師 (90459032)

キーワード看護学 / 転倒予防 / 認知症 / 入院高齢者
研究概要

本研究は、病院において認知症高齢者のケアに従事する看護職、介護職が協働するフロアへの尺度を活用した転倒予防の教育プログラムを開発することを目的としている。今年度はスタッフの転倒予防策に対する知識や技術、認識の実態について明らかにすることとした。まず、第一段階は認知症看護認定看護師と認知症専門病棟の看護職、介護職各3名、計9名を対象とし、半構造化面接調査を実施した。内容は、属性、現在実施している転倒予防ケアの内容、経験的に必要と考える転倒予防の知識や技術、転倒予防ケアへの考えとした。結果は、(1)対象者の認知症ケア経験年数は看護職4~8年、介護職7~8年、認定看護師6~12年であった。(2)実施している転倒予防ケアは、どの職種とも見守りや転倒予防具の使用等があがった。また、看護職では多くの情報からのアセスメントが、介護職では看護職からの情報に基づいたアセスメント、認知症の症状を安定させるための環境作り、歩行介助等、認定看護師ではカンファレンスの活用や情報共有もあがった。(3)必要と考える転倒予防の知識や技術では、どの職種とも薬物、認知症、歩行等があがったが、介護職は転倒との関連での知識、看護職は転倒の背景となっている知識を求めており、認定看護師は高齢者の特徴も挙げていた。(4)転倒予防ケアへの考えでは、看護職は安全と安楽の両立、拘束の使用等困難な点、介護職は看護職との連携やチームワークの構築、役割意識といったチームケアの重要性、認定看護師は加えて、スタッフが自身で考え実践するためのかかわりの重要性を語った。結果より、看護職は知識や困難さを、介護職は具体的なチームケア、認定看護師は管理的視点を意識していた。現在、この結果をふまえて第二段階の実態調査の質問紙を構成し、2~3施設に調査ならびに調査のための依頼準備をしている。今後は調査結果から教育プログラムの具体的内容を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度の研究目的として、第一段階として面接調査、第二段階として面接調査の結果を基にして構成した調査票を用いた実態調査を予定していたが、第二段階の実態調査において、一部の研究協力先の事情により調査時期を遅らせなければならない状況にあったため、調査が今年度内に終了できなかった。

今後の研究の推進方策

今後の推進方策としては、まず、第二段階の実態調査の実施に向け、一部施設との調整を行う。その後、調査を実施した結果を基にして、当初の計画通りにスタップ教育プログラムの具体的内容について検討する。プログラム作成後は、研究協力施設の選定ならびに調整を行った後、3ヶ月間(予定)の介入を行い、評価していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 認知症をもつ入院高齢者の転倒事故と予防対策実施状況2011

    • 著者名/発表者名
      杉山智子
    • 学会等名
      第12回日本認知症ケア学会大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川)
    • 年月日
      2011-09-24

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi