研究課題/領域番号 |
22792288
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
小林 真朝 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (00439514)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 地域看護学 / 公衆衛生 / 生活習慣 / コミュニティ支援 |
研究概要 |
本研究は、地域で伴侶動物と暮らす人々がもつ生活習慣特性を活用した、コミュニティ育成のための支援プログラムの開発を目的としている。このプログラムには伴侶動物と暮らすことによる個々の健康増進の側面と、人々の交流を高めるという地域づくりの側面の2つの方向性がある。申請当初の研究計画は以下の通りであった。 【平成22年度】伴侶動物と暮らす人々がもつ生活習慣特性の明確化 【平成23年度】伴侶動物飼育に伴う変化についての質問紙案作成 【平成24年度】質問紙調査およびコミュニティ支援プログラム試案の作成 【平成25年度】コミュニティ支援プログラム試案の実施 平成22年度は文献検討、平成23年度は伴侶動物を飼育している人々を対象にインタビュー調査を行ってきた。平成24年度は、これまでの文献検討およびインタビュー調査の分析結果を踏まえて、健康アウトカムや地域参加への認識を測定する質問紙の作成を行い、地域住民1,000名を対象に質問紙調査を実施した。また、2013年3月に「第19回ヒトと動物の関係学会学術大会」にて、演題名「犬の飼育により得られる健康アウトカム」としてインタビュー調査結果の口頭発表を行った。さらに2013年3月に論文名「犬の飼育から人々が得るもの」(聖路加看護大学紀要No.39、2013.)で原著論文としてこれまでの研究成果を公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度から2年目にかけて、研究者が米国への海外派遣で長期不在となったため、研究計画がやや遅れており、4年間の研究期間で当初の研究目的が遂行できるよう、平成23年度に研究計画を修正した。平成24年度は、伴侶動物の飼育に伴う健康アウトカムおよび地域参加への認識を測定する質問紙の作成と、質問紙調査の実施を行なったが、次年度に回収および入力、分析作業を進めていくため、プログラム試案の作成・評価の方法を変更し、研究を進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は以下の通り、研究を実施する予定である。 1.質問紙調査結果の分析:地域住民1,000名を対象として行った、伴侶動物の飼育状況およびその中でも特に犬と暮らすことによる身体・精神・心理社会的側面における健康アウトカム、地域参加の認識や度合いについて、分析を進める。 2.専門的知識の収集:国内外で行われている伴侶動物と暮らす人々を対象とした地域における活動・研究について情報収集し、プログラム開発の示唆を得る。 3.プログラム試案の作成・評価:地域で犬と暮らす人々を対象とした、コミュニティ支援プログラムの試案を作成する。作成した試案について、地域看護職および伴侶動物飼育者に意見を求め、プログラム試案の評価を行う。 4.研究成果の公表:質問紙調査の分析結果について、国内外の学会または学術雑誌にて公表し、公衆衛生および人と動物の関係に関する関連領域の研究者と情報交換をする。
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