研究課題/領域番号 |
22792301
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
中谷 淳子 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (60341525)
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キーワード | 産業看護職 / コンピテンシー / 教育ガイド |
研究概要 |
本研究は、日本における産業看護職に必要な能力およびその能力を向上させるための教育方法を明らかにすることを目的としている。今年度は、昨年度作成した「初任期の産業看護職に求められる能力の原案」(以下、原案)を基に、専門家2名による精査を受けた上で項目を修正した。修正したものを「初任期における産業看護職に必要なコンピテンシー原案」とし、原案の項目内容について調査するための質問紙を作成した。また、この項目内容調査後に修正する原案(修正案)の内容妥当性調査を行う方法について検討し、Content Vahdity Indexを算出するための質問紙案を作成した。さらに、内容妥当性調査の結果を受けた後に作成予定の。初任期における産業看護職に必要なコンピテンシー案」について、その信頼性.妥当性を検証するための質問紙案も作成した。これら質問紙案を事前に作成することにより、次年度の調査をスムーズに進行させることが可能となる。現在は、国内の看護系大学で産業看護学の教育・研究に携わっている教員10名および産業保健関連学会誌への投稿または公的に開催される産業看護職現任教育の講師経験がある産業看護実践者10名を対象に、第1段階となる「初任期における産業看護職に必要なコンピテンシー原案」の項目調査を実施中である。 次年度は、現在実施中の項目内容調査の結果を経て修正案を作成し、内容妥当性調査を2回実施、さらに内容妥当性調査の結果を受けて作成した。初任期における産業看護職に必要なコンピテンシー案」を確定するための質問紙調査を再テストを含め2回実施する。・本質問紙調査の結果により「初任期における産業看護職に必要なコンピテンシー」を確定し、それぞれの能力を向上させるための学習内容および方法について、専門家による妥当性調査を実施した後、教育ガイドとして確定する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
内容の異なる計7回の質問紙調査を予定しており、実施途中で調査内容・方法やデータ解析方法が混乱することが懸念された。混乱を防ぐために予め全ての質問紙案を作成し、この過程に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
進行が遅れているが、質問紙案およびデータ解析方法が整理出来ているため、今後は計画に則って進めていく。しかし、産業看護職の全てのコンピテンシーを確定するには更なる期間を要することが判り、初任期の産業看護職に絞った研修ガイドを作成することを考えている。また、研修ガイドの使用については、専門家による妥当性調査の結果を待たずに、モデルとして企業に提供し、意見を収集することを検討している。
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