通所介護施設を利用する認知症高齢者を対象として、週に2回、3か月間、施設から200-500m離れた公園などにでかける「寄り道散歩」プログラムを実施した。22名から同意を得たものの、1年間プログラムに参加して追跡できたのは10名のみであった。散歩をしない時期と散歩をする時期を交互に2回繰り返したところ、2回目のプログラム実施時に自宅における認知症の行動・心理症状(BPSD)の出現頻度が低下する者が半数を占めた。CDR3の認知症が重度の者2名も1年間追跡することができ、認知症の程度にかかわらず、歩行機能が保たれていれば混乱せず実施できる活動プログラムとして活用できる可能性がある。
|