研究課題
1、研究目的(1)組込みシステムは、多様化、大規模化、複雑化しており、組込みソフトウェアと同様にハードウェア設計の生産性も問題になってきている。本研究課題では、組込みシステム向けのコンポーネントシステム(TECS)を利用し、システムレベル設計・探索を効率的に行うとともに、ソフトウェア資源をハードウェア資源に直接利用することである。2、研究成果(1)上記の目的を実現するために、昨年度までの成果を応用し、平成23年度では、ソフトウェアコンポーネントで作成されたソフトウェア部品をSpecC言語のシステム仕様記述に変換することで、ソフトウェア・ハードウェア協調設計を可能とするフレームワークを研究・開発した。(2)変換の基本方針は、TECSのソフトウェアコンポーネントの定義をSpecCのビヘイビアに、コンポーネント間のインタフェースをチャネルに変換することである。(3)本フレームワークを利用することで、既存研究より一段抽象度の高いコンポーネントレベルでのデータ分割を実現できる。本研究のフレームワークの有効性を示すために、撮影されたパノラマ画像から、背景を抽出するアプリケーション作成し、本フレームワークの有用性を確かめた。(4)本フレームワークを利用することによって、C言語で実装されたソフトウェアに変更を加えずに、ハードウェアに直接利用できるようになった。さらに、コンポーネントレベルで選択されたデータ分割に応じたシステム仕様記述を自動生成でき、システムレベル設計の生産性を改善できる。
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情報処理学会論文誌
巻: Vol.52, No.12 ページ: 3221-3237
コンピュータソフトウェア
巻: Vol.28, No.4 ページ: 158-174
http://www.toppers.jp/tecs.html