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2010 年度 実績報告書

アンモニア及びアミン高速分解のための光触媒反応場の設計

研究課題

研究課題/領域番号 22810018
研究機関東京理科大学

研究代表者

柳田 さやか  東京理科大学, 基礎工学部・材料工学科, 助教 (40579794)

キーワード光触媒 / アンモニア / 環境浄化材料 / 酸化チタン / 固体酸 / 悪臭物質 / ヘテロポリ酸
研究概要

アンモニア及びアミンは生活環境中における代表的な悪臭物質であり、ごく低濃度でも不快感を与え高濃度では健康被害をひきおこすことが知られている。病院や老人ホーム、動物舎等ではしばしばアンモニアの臭気が問題となっており、生活環境からの迅速な除去が求められている。酸化チタン光触媒は一般的に大気中の有害物の分解除去に有効だが、ごく低濃度の物質に関しては分解が物質拡散律速となりやすく、臭気の除去に時間のかかることが問題であった。本研究ではこの対策として、固体酸の一種であるタングステン系のKeggin型ポリ酸を酸化チタン上に担持することで、塩基性のアンモニアやアミンを光触媒の表面近傍に濃縮し、迅速にこれを分解する光触媒を作製することを目的とした。
平成22年度は、主に酸化チタン光触媒-Keggin型ポリ酸複合体の作製と評価を行った。Keggin型ポリ酸の一種で強い固体酸性を持つタングストリン酸の溶液に酸化チタン粉末を分散させ、撹拌、濾過及び洗浄を行い複合体を作製した。IR及びラマンスペクトルの測定により、複合体中でのタングストリン酸の構造を調査したところ、タングストリン酸は複合体中でもKeggin型構造を保っていることが分かった。
一方で、低濃度のアンモニアの分析方法についても検討を行った。アンモニアは高濃度であればガスクロマトグラフィでの定量が可能であるが、悪臭防止法で指定されている5ppm程度の低濃度ではこのような手法による分析は困難である。本研究ではより室内環境下に近い低濃度の系の分解試験の実施を検討し大型の分解容器と市販の検知管を採用することにより2-3ppmの低濃度までアンモニアの分解過程を追跡することに成功した。

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公開日: 2013-06-26  

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