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2011 年度 実績報告書

キャリアの中断を前提とした教育訓練システム--女性技術者を対象にして

研究課題

研究課題/領域番号 22810019
研究機関立教大学

研究代表者

首藤 若菜  立教大学, 経済学部, 准教授 (30323158)

キーワード女性労働 / 技術者 / キャリアの中断 / 技能育成
研究概要

本研究の目的は、出産等によるキャリアの中断を経た労働者にとって、教育訓練および技能育成上、有効となるキャリア・システムを導き出すことにある。そのモデルとして女性技術者に焦点をあて、ヒアリング調査を通じて、女性技術者の技能・知識の性質、作業組織の特徴、技能育成メカニズム等を明らかにすることである。平成22年度は、主に大手電機メーカーを訪問し、人事担当者、工場の職長レベルの労働者にインタビュー調査をおこなった。平成23年度は、主に情報通信業のエンジニア職、放送局の専門職そして小売業の総合職での女性労働実態について、インタビュー調査を実施した。
いずれの職場においても、これらの職種で働く女性の勤続年数は、過去のそれと比較すると伸びている。ただし、いずれの職場でも、女性の長期勤続者および管理職層の多数は、未婚者や既婚者であっても出産を経験していない女性であり、未だに妊娠・出産時の女性の離職者は少なくない。またいったん離職した女性の再就職については、専門職においても、研究計画上、想定していた以上に容易でないことが、インタビュー調査では示された。とくに電機メーカーの技術者や情報通信業のエンジニア職においても、ここ数年間の技術発達のスピードは極めて速く、数年間のキャリアブレイクは、キャリア発達上大きな遅れとなることがわかった。こうした専門職においても、出産育児後の再就職にあたっては、同一企業への復職以外は極めて難しい。実際、調査をおこなった大手電機メーカーでは、技術者のヘッドハンティング、転職者の受け入れをほとんど行っていなかった。そのなかで、就業を継続している女性技術者の多くは、出産後の就業継続をサポートする社内制度を活用しながら、短期間のキャリアの中断を経て復職しているケースが多いことがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 非正社員のキャリアと雇用保障2012

    • 著者名/発表者名
      首藤若菜
    • 雑誌名

      立教大学経済学研究

      巻: 65巻3号 ページ: 53-73

  • [雑誌論文] 女性組合役員の増加と組合運動の変化2011

    • 著者名/発表者名
      首藤若菜
    • 雑誌名

      大原社会問題研究所雑誌

      巻: 633巻 ページ: 20-35

  • [学会発表] How firm manage age?-A comparison between France and Japan in two firms of electric sector2012

    • 著者名/発表者名
      Shuto Wakana/Emilie Lanciano
    • 学会等名
      Dimensions of the Labour Market Dynamics
    • 発表場所
      日仏会館(東京都)
    • 年月日
      2012-03-23

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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