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2011 年度 研究成果報告書

パーリ註釈文献と北伝資料の比較分析による部派仏典の伝承史的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 22820010
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 印度哲学・仏教学
研究機関東京大学

研究代表者

馬場 紀寿  東京大学, 東洋文化研究所, 准教授 (40431829)

研究期間 (年度) 2010 – 2011
キーワード仏教 / 部派 / 仏伝 / 修行論
研究概要

本研究は、初期仏教から部派仏教の過程で成阿羅漢/成仏の伝承がどのように展開し、そして、その変化がどのように大乗仏教へ影響したのかを明らかにした。
仏教の部派において、修行論を示す論書(Saundaranandaなど)は修行者が阿羅漢に成る直前に四諦を観察することを示すのに対し、仏伝(Buddhacaritaなど)は菩薩が仏陀に成る前に縁起を観察すると説く。この傾向は遅くとも二世紀に少なくとも北インドに存在し、遅くとも五世紀初頭にはスリランカに達した。そして、南アジアの多くの地域に広まり、少なくとも七世紀まで継続した。
三乗説にかんして、『法華経』などの大乗仏典は、四諦の認識を声聞の認識として位置づけ、縁起の認識を独(縁)覚の認識として位置づける。この新たな傾向は三世紀頃に始まったから、おそらく大乗仏典は修行論を示す論書と仏伝の傾向を批判していたと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 阿羅漢の智慧と仏陀の智慧-初期仏典から大乗仏典へ-

    • 著者名/発表者名
      馬場紀寿
    • 雑誌名

      日本印度学仏教学研究

      巻: Vol.59、No.2 ページ: 190-196

    • URL

      http://ART0009730844 & type=pdf & lang=jp & host=cinii & order_no= & ppv_type=0 & lang_sw= & no=1335936866 & cp=

    • 査読あり
  • [学会発表] 仏陀の智慧と阿羅漢の智慧-部派文献の伝承史的研究-2010

    • 著者名/発表者名
      馬場紀寿
    • 学会等名
      日本印度学仏教学会
    • 発表場所
      於立正大学
    • 年月日
      2010-09-10
  • [図書] 第5章「上座部仏教と大乗仏教」2011

    • 著者名/発表者名
      馬場紀寿
    • 総ページ数
      33(139-171)
    • 出版者
      大乗仏教の誕生

URL: 

公開日: 2013-07-31  

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