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2011 年度 実績報告書

フレーム意味論に基づいた英語語彙学習システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 22820022
研究機関東京外国語大学

研究代表者

内田 諭  東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (20589254)

キーワード言語学 / 意味論 / 英語教育 / 語彙学習 / フレーム
研究概要

本研究は、Fillmoreが提唱するフレーム意味論を理論的な足場とし、フレームの辞書である
FrameNet(http://framenet.icsi.berkeley.edu/)を、教育的見地から応用し、英語学習者の語彙習得を支援するシステムを構築することを目的としている。
本年度は、1.フレーム意味論を用いた既存の英語学習資源の検証、2.学習システムの構築の2つを主軸に研究を進めた。1.に関して、FrameNetの記述を基に、主要な学習補助資源である英語学習辞書の記述の妥当性について検証を行った。その結果、基本的な語彙の記述であってもフレームに必須的に伴う要素の実現形が、学習者にとって十分な情報が記載されていないことが明らかになった(例えば、動詞dashが喚起するSelf_motionフレームのpathの要素など)。また、名詞がフレームを喚起する場合、フレーム喚起語に付随する支援動詞(make an argumentにおけるmakeなど)の記述が不十分であることがわかった。この結果は、本研究で作成するシステムにおいて、特に特定のフレームに必須的に随伴するコア要素について十分に手当てする必要があるということを示唆する。2.について、これらの結果を踏まえ、フレームごとに学習語彙をグループ化し、ターゲット語彙と共起する語句を学習できるようなシステムとすることを目指した。また、英語の発信的な能力を促進するため、音声によって入力できるシステムの作成を目標とした。種々のプラットフォームを検証した結果、Googleが提供するAndroid OSにおいて、これらのことが実現できることがわかり、このOS上で構築を進め、スマートフォンやタブレットPCで再生できるようシステムの開発を進めた。前年度に作成した語彙リストをベースに実装を進め、近々公開できる態勢となっている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Frame Semantic Approach to Lexicographic Evaluation2011

    • 著者名/発表者名
      Satoru Uchida
    • 雑誌名

      Lexicography : The oretical and Practical Perspectives(Akasu, K.and S.Uchida (eds.))

      ページ: 526-535

    • 査読あり
  • [学会発表] FrameNet as a Reference:英語学習辞典への応用法を探る2012

    • 著者名/発表者名
      内田諭
    • 学会等名
      英語コーパス学会東支部課題別シンポジウム「コーパス分析と辞書」
    • 発表場所
      成城大学(東京都)
    • 年月日
      2012-03-18
  • [学会発表] A Frame Semantic Approach to Lexicographic Evaluation2011

    • 著者名/発表者名
      Satoru Uchida
    • 学会等名
      ASIALEX2011
    • 発表場所
      京都テルサ(京都府)
    • 年月日
      2011-08-22

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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