研究課題
日本人スぺイン語学習者の典型的な誤りは、名詞の性・数や冠詞の定・不定の使用に多く見受けられる。そのような傾向が、日本語がそうした概念を欠いていることと関連しているのは、直観レベルの説明とはいえほぼ間違いないと思われる。しかしながら、全ての日本人が全く同じ誤りを犯しているわけでもないことから、誤りの原因の実質は、言語間の違いというよりは、それに根付く不完全な言語習得によって引き起こされていると捉え直すべきである。またそうすることで、学習者コーパスといった客観的データを対象とした科学的検討が可能になると申請者は主張し続けてきた。本年度は、こうした過年度の準備、進捗に基づき、(1) 日本人スペイン語学習者のエラーコーパスの整備、データの検討、(2) エラーの収集・分類 (先行研究を参考にした分類および独自データからの知見の統合)、(3) 上位にランクされるエラーの自動抽出、原因の一般化を行った。また、外国語の学習において母語である日本語の影響を受ける日本人が犯すような誤りの傾向や原因を深く追求するという目的から、日本語とスペイン語に特徴的な難易構文に関する研究も行った。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proceedings of the 26th Pacific Asia Conference on Language, Information and Computation
巻: 26 ページ: 299-307
巻: 26 ページ: 272-279