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2011 年度 実績報告書

密教経典の変容から窺える東アジア仏教文化形成の一様相―穢積金剛類経典を中心として

研究課題

研究課題/領域番号 22820074
研究機関鶴見大学

研究代表者

池 麗梅  鶴見大学, 仏教文化研究所, 准教授 (50449360)

キーワード仏教学 / 東アジア仏教 / 仏教文化 / 密教 / 疑偽経典 / 中国道教
研究概要

本研究は、『霊要門」と『禁百変』の日本古写経本、刊本テキスト、敦煙写本との比較研究を基本的な方法とする。
研究期間中は、日本古写経本数種とフランス国立図書館所蔵敦煌本に関しては原本調査を行い、調書の作成や、所蔵機関の許可に基づく撮影を実施し、それら古写本と刊行流布本のテキスト内容を比較検討することにより、『霊要門』と『禁百変」が現行本の形に定着するまでのプロセスをいくつかの段階に分け、それぞれの年代を概ね特定し、それぞれの段階で生じた変容の背景、要因を分析することを試みる。このような調査研究方法によって、仏典が東アジア世界固有の思想文化という基盤の上で、各地域への浸透に伴っていかに民衆救済の需要に応じ、葛藤と妥協を経験しながら変容を遂げてきたのかについて分析し、東アジア仏教文化形成の一様相に関する確実な新知見を加えようとするのが本研究の最終的目標である。
上記目標を達成するため、平成23年度では世界各地で新たに公開された本研究に関連する新出資料に注意を払いながら現存古写本のリストを更に見直し、国内寺院に所蔵されている聖教本、または昨年度に中国国家図書館所蔵の密教関係の敦煌本の原本調査のデータを取りまとめ、諸テキストを翻刻し校訂作業を進めていた。計画通りに現存諸本の原本調査を終え校訂本の作成が完成し、ようやく『霊要門」と『禁百変」の本格的な文献学的研究に進んできている。また、これまでの調査研究で得られた関連成果の一部は、『鶴見大学仏教文化研究所紀要」(第17号、2012年3月)および2011年6月20日から25日まで台湾Dharma Drum Buddhist Collegeで開催された大規模な国際仏教学会(The XVIth Congress of the International Association of Buddhist Studies)で報告したが、その後の研究で判明したことは引き続き国内と海外の学会や学術誌で公表していくつもりである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 伝最澄編『天台霊応図本伝集』の研究(一)-現存最古の李善単注本「遊天台山賦」2012

    • 著者名/発表者名
      池麗梅
    • 雑誌名

      鶴見大学仏教文化研究所紀要

      巻: 17 ページ: 177-205

  • [学会発表] Reception and Transformation of the Huiji Jin'gang shuo shentong daman tuoluoni fashu lingyaomen2011

    • 著者名/発表者名
      CHI, Limei
    • 学会等名
      The XVIth Congress of the International Association of Buddhist Studies
    • 発表場所
      Dharma Drum Buddhist College (Jinshan, New Taipei City, Taiwan)
    • 年月日
      2011-06-23

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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