研究課題
1.20世紀初頭の欧米で、日本の芸術芸能がどのように発信され受容されたかを解明するため、野口米次郎周辺の日本文化人と英語圏文化人(アメリカ・インド)の交流の実態について調査した。(1)2010年1月にアメリカ(カリフォルニア)での調査(1)CA大学バークレー校のバンクロフト図書館での文献調査(2)Theater of Yugenの創設者と現在の舞台監督に対するインタビュー調査(3)オークランドでの1890年代の文化人コミュニティの調査を行った。(2)2010年2月にインドでの調査(1)ベナレス・ヒンドゥ大学の創設者の記念館やブダガヤ日本図書館その他で資料文献の調査(2)カジュラホ、エローラ、アジャンタでの古代壁画、日本人画家・野生司香雪による近代寺院壁画の視察。古代遺跡や彫刻・美術の中における芸能のあらわれかたについて調査。(3)インドの地方芸能、インドの人形芝居、現代野外劇を鑑賞。(4)現地発行の図書資料や文献の収集。(3)英文で国外への発信を試みた日本の能楽雑誌2点について資料収集し、調査を行った。2.研究代表者は国内(東京、京都)で3回、国外(ソウル)で1回の研究発表を行い、またその他の研究会に出席参加して、本研究に関連する情報や知見を得ることに努めた。この中で、海外で舞台公演を行った日本人やその研究について、またアメリカの神秘主義者の活動に関する情報についての知識を得た。また個別の情報収集に加えて、研究の方法や概念の考え方に関する教示を得た。3.本研究に関係する成果の一部として、宝塚創設者・小林一三の歌舞伎の近代化と海外進出に関する論考を、共著の中の一部として発表した。その他、野口とインドの文化人や演劇人の交流に関連する英語の論文を国際日本文化研究センターのシンポジウム報告書で発表した。
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Changing Perceptions of Japan in South Asia in the New Asian Era:The State of Japanese Studies in India and Other SAARC Countries(国際シンポジウム報告書)
ページ: 119-128
近代東アジアにおける鍵概念-民族、国家、民族主義(国際シンポジウム報告書)
ページ: 69-83