本研究は、温暖化防止のための国際的枠組みに用いる、動学的応用一般均衡モデルを構築した。構築したモデルを用いて、2050年に二酸化炭素濃度を550ppmCO2eq.に安定させる長期目標を達成するための排出枠の各国間の配分方法について分析を行った。配分方法は(1) 2050年時点のひとりあたり排出枠を国間でひとしくする方法と(2) 1950年から2050年までのひとりあたり累積排出量を等しくする方法の2つを考慮している。途上国は、(2)の配分方法を支持しているが、一部の途上国は(2)の配分方法においても長期的には排出権購入国に転じることが示されており、(2)の配分方法が途上国にとって必ずしも望ましいものではないことが示されている。 ることで、内生的な技術進歩を組み込んだ応用一般均衡モデルを構築した。また、上記の構築した動学的応用一般均衡モデルの発電部門に9種類の生産関数を設定す
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