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2010 年度 実績報告書

施設と地域の「共生」問題の社会学的実証研究―日本のハンセン病療養所を事例に

研究課題

研究課題/領域番号 22830068
研究機関東日本国際大学

研究代表者

坂田 勝彦  東日本国際大学, 福祉環境学部, 准教授 (60582012)

キーワード社会学 / 福祉社会学
研究概要

平成22年度から23年度にかけて行われる本研究課題の初年度である本年度では、ます当初の計画に従い、ハンセン病療養所と近隣地域の関係性を歴史的に検証するための実態調査に着手した.その際、具体的に現在では都市部に位置することになっている東京都東村山市の「多磨全生園」、離島部に位置している岡山県瀬戸内市の「長島愛生園」を訪問し、各々のアーカイブや書庫での資料調査、それらの施設で生活する入所者にインタビュー調査を実施した.加えて、近隣地域の市町村立の各種図書館等を訪問し、周辺情報について出来る限り補足することを試みた.
2001年の「ハンセン病国家賠償請求訴訟」熊本地裁判決以後、ハンセン病問題は近現代の日本における社会権力構造の暴力を指し示す極限的事象として理解されてきた。そうした理解は、戦後の日本社会で捨象されてきたハンセン病者に対する隔離政策の問題を明らかにした点で大きな意義をもっていた。しかしながら他方で、個々の療養所と近隣地域が長年の間に取り結んできた重層的で流動的な関係性については主題的に検討することはなされてこなかった.ゆえに、当該年度では上記の各療養所で行われた(1)入所者・施設外の人々による文化活動、(2)入所者・近隣地域住民による経済活動に焦点を当て調査を進めたが、それらの知見は、排除と包摂が複雑に絡み合う療養所と近隣地域の関係を明らかにし、その「共生」の方途に迫る重要な試みとして理解できるものである.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ハンセン病療養所で生きることのアクチュアリティ2010

    • 著者名/発表者名
      坂田勝彦
    • 学会等名
      日本現象学・社会科学会(大会シンポジウムでの報告)
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2010-12-06

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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