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2010 年度 実績報告書

聴覚系におけるサイズ知覚の特性を支配する時間的・音響的要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22830077
研究機関桜美林大学

研究代表者

竹島 千尋  桜美林大学, 総合文化学群, 助手 (80583450)

キーワードサイズ知覚 / 聴覚 / 心理物理学 / 母音 / 持続時間 / 背景雑音
研究概要

視覚的手がかりのみでなく、聴覚的手がかりによっても物体(音源)のサイズを知覚できる可能性が近年見出されている。本研究の目的は、「音の長さや基本周波数によってサイズ知覚の精度はどのように異なってくるのか」という、聴覚系における音源のサイズ知覚の時間特性について検討することである。さらに、その特性を支配する時間的および音響的要因を明らかにすることにより、聴覚系におけるサイズ情報処理のより詳細な特性およびそのメカニズムを明らかにする。
我々がこれまで行った聴覚心理実験では、有声母音と無声母音の話者サイズ知覚において同様の時間特性があることが示唆された。これまでの実験では、防音室内という静かな環境で実験刺激が提示されていた。しかし、実環境のような、さまざまな音が混在しているような状況下では異なる結果となる可能性が考えられる。すなわち、無声母音のような、音源の知覚イメージが常に微細に変動して不明瞭な音は、背景音との区別をつけることが難しく、話者サイズ弁別の精度および時間特性が有声音とは異なることが予想される。そこで本年度は、背景雑音を付加し、より実環境に近い聴取条件下で有声母音および無声母音のサイズ知覚の時間特性を測定した。その結果、有声母音の話者サイズ弁別においては背景雑音の有無による弁別精度の違いは見られなかった。一方、無声母音の場合、話者サイズの弁別成績に個人差が見られた。すなわち、32ms以上の母音の持続時間では有声母音の場合と同等の弁別閾を示した被験者もいれば、16~256msの全ての持続時間条件において話者サイズの弁別が出来なくなる被験者も存在した。今後、さらに多くの被験者に対して弁別データを測定し、サイズ弁別における母音の持続時間の依存性について検討する必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 話者寸法の弁別における母音の持続時間の効果2011

    • 著者名/発表者名
      竹島千尋, 津崎実, 入野俊夫
    • 学会等名
      日本音響学会春季発表大会
    • 発表場所
      早稲田大学理工学部
    • 年月日
      2011-03-11

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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