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2011 年度 実績報告書

日本の株式市場におけるバリュー・プレミアムに関するパズルの研究

研究課題

研究課題/領域番号 22830124
研究機関岡山商科大学

研究代表者

山根 明子  岡山商科大学, 経済学部, 講師 (60580173)

キーワードバリュー効果 / 株式デュレーション
研究概要

平成23年度には、前年度の分析結果をふまえていくつかの分析を行った。前年度の分析では、株式デュレーションの値で分類されたポートフォリオ収益率の差からデュレーションに関するリスクファクターを作成し、それがFama-FrenchのHMLファクターと非常に似た性質を持つことが明らかになった。しかし、2つのリスクファクターのうちどちらがより優れているのかを確認することが困難であったため、平成23年度には、グリッドサーチを用いた分析を行った。その結果、HMLファクターは、デュレーションファクターに対して追加的な情報をほとんど持たないことが明らかになった。
また、株式デュレーションの計算手法についても考察を行い、前年度と異なった手法で計算した場合の影響についても確認を行った。前年度の分析では、産業ごとにパラメータを設定して株式デュレーションの値を計算していたが、財務データの予測値の計算には、マーケット全体で共通のパラメータを使用することがのぞましいという先行研究が存在する。すべての企業で共通のパラメータを用いて株式デュレーションの値を計算し、前年度のものとその性質などを比較した結果、2種類の株式デュレーションは似通っており、ここから計算されるデュレーションファクターの説明力に関して大きな影響はないことが明らかになった。
さらに、これまでの分析の結果を先行研究と関連付けるために文献渉猟を行ったところ、キャッシュフローに関するリスク、または株式の長期的なリスクがリスクプレミアムに影響を与えることが明らかにされている。株式デュレーションの違いがキャッシュフロー・リスクに反映されていると考えると、本研究の分析結果と整合的である。

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公開日: 2013-06-26  

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