本研究では、共役高分子のシングルファイバーを炭素化前駆体として用いることで、前駆体ポリマーの構造や形態を保持した炭素ナノ繊維を創成した。主たる研究成果は次の通りである。(1)液晶流動落下法により、巨視的配向ポリアセチレン薄膜を合成した。(2)合成したポリアセチレン薄膜の超音波処理により、シングルナノファイバーを調製した。(3)調製したポリアセチレンシングルファイバーの形態保持炭素化および引き続く2600°C処理により、グラファイトシングルナノファイバーを調製した。(4)界面重合により合成したポリアニリンファイバーを前駆体として用いることで、カーボンナノファイバーを調製した。
|