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2010 年度 実績報告書

その場重合界面活性剤で被覆したカーボンナノチューブを架橋剤とするヒドロゲルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22850020
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

大谷 政孝  独立行政法人理化学研究所, 生体模倣材料研究チーム, 特別研究員 (20585004)

キーワードカーボンナノチューブ / 界面活性剤 / 鋳型重合 / 架橋重合 / 複合材料 / ヒドロゲル / ミセル / 高分子
研究概要

本申請課題では、カーボンナノチューブの表面構造を重合性界面活性剤で巧みに制御することで新規なゲル化架橋剤を創製し、それらを骨格とした高強度なヒドロゲルの開発を目指す。具体的には、イオン性界面活性剤に重合官能基を導入し、水中でカーボンナノチューブを鋳型としてその場重合することで、孤立分散・水溶化した重合ナノファイバーを構築する。本ナノファイバー構造体は、鋳型としたカーボンナノチューブに由来する高いアスペクト比と広い表面積を有し、その表面をイオン性の置換基で覆われた構造となるため、非常に多くの架橋点を形成し得るゲル化架橋剤として機能することが期待できる。また、骨格のナノチューブに由来する高い機械的強度も持ち合わせている。本研究計画が達成されれば、その不溶性・凝集性のため取り扱いが困難であったカーボンナノチューブを、溶液プロセスでの加工・成形が容易に可能となり、その応用範囲が飛躍的に広がると期待される。
本年度は研究の第1段階として、重合官能基を導入したイオン性界面活性剤の合成を行った。その基本骨格として、(1)水中でナノチューブ表面と相互作用可能な疎水部、(2)水溶化に必要な親水部、(3)ゲル化架橋点となり得るイオン性部位、(4)界面活性剤同士をつなぐ重合官能基、以上の4つの部位から構成されるイオン性界面活性剤を合成した。実際に合成した新規重合性界面活性剤は、カーボンナノチューブの孤立分散化・水溶化に有効な高いミセル形成能を示した。またナノチューブを鋳型とした重合反応により、水溶性高分子で被覆されたカーボンナノチューブ複合体を得ることに成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 界面活性剤の分子設計に基づく超安定バイセル(ディスク状脂質二重膜)2011

    • 著者名/発表者名
      松井領市・大谷政孝・石田康博・相田卓三
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市 神奈川大学
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] 単層カーボンナノチューブ-界面活性剤複合体の鋳型重合:カーボンナノチューブの異方的配向を固定した材料の創製2011

    • 著者名/発表者名
      大谷政孝・石田康博・相田卓三
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市 神奈川大学
    • 年月日
      2011-03-28

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公開日: 2012-07-19  

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