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2010 年度 実績報告書

衛星画像による浅水域の水深推定:観測波長帯の増加を利用した推定式一般化の試み

研究課題

研究課題/領域番号 22860044
研究機関山口大学

研究代表者

神野 有生  山口大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (30583760)

キーワードリモートセンシング / 水深 / マルチスペクトル画像 / 回帰分析 / サンゴ礁
研究概要

石垣市沿岸域を撮影した4枚のWorldView-2衛星画像を用いて,以下の成果を得た
1.近赤外バンドの複数化による大気・水面散乱成分の除去精度向上の検証
各画像から,水深が十分大きい領域の画素集合を抽出し,各可視バンドの放射輝度を近赤外バンドの放射輝度で説明する線形回帰式(1)を構築した.説明変数である近赤外バンドとして,従来型のQuickBird衛星画像にも存在した1バンドを用いる場合と,新たに追加された1バンドを加えた全2バンドを用いる場合について,近赤外バンドの予測誤差を評価した.その結果,いずれの画像についても,2バンドを用いた場合の予測誤差が有意に小さく,近赤外バンドの増加が大気・水面散乱成分の除去を高精度化することが立証された.
2.一般性をもつ水深推定式構築可能性の検証
各衛星画像と,対応する水深実測データを用いて,水深と各可視バンドの対数補正放射輝度を変量とする画像別のデータセットを作成した.個々のデータセットと,それらを結合したデータセットについて,Lyzengaの方法に従って水深推定式(各可視バンドの対数補正放射輝度の線形関数)の係数の組を推定した.その結果,結合データセットは,底質・水質分布の画像間不均一性にも関わらず,自由度調整済み決定係数が最大で,残差平方平均も他のデータセットと大差がなかった.よって,結合データセットから,多様な底質・水質に適用可能な,一定の一般性をもつ係数の組が得られたと考えられる.
3.バンド数倍増による水深推定精度向上の検証
各データセットについて,QuickBird衛星画像相当の4バンドを用いた場合と,WorldView-2衛星の8バンドを用いた場合について,水深推定式を構築した。その結果,全データセットについて,後者の場合に自由度調整済み決定係数が大きく,水深推定精度が高いことが明らかになった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] WorldView-2衛星画像を用いたサンゴ礁汎用水深推定式構築の試み2011

    • 著者名/発表者名
      神野有生
    • 雑誌名

      「土木学会論文集B3(海洋開発)」特集号

      巻: 67(未定 印刷中)

    • 査読あり
  • [備考] 研究成果の一部は,査読付き雑誌"IEEE Geoscience and Remote Sensing Letters"および「土木学会論文集B2(海岸工学)」に投稿中.また別の一部は,6月30日~7月1日に開催される国内学会「第36回海洋開発シンポジウム(2011)」にて発表予定

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公開日: 2012-07-19  

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