1)天空放射輝度分布を考慮した壁面日射量計算法 博士学位研究で行った天空放射輝度分布を考慮した壁面日射量計算法について、再検証を行った(パラメータの再確認、推定誤差の確認、計算時間)。検証結果は十分なものであると判断したため、論文執筆を行い、日本建築学会環境系論文集に投稿し採用された(2012年5月号)。 2)波長別日射量推定モデルの検討 前年度に観測した波長別日射量の単年度データに加え、継続して観測した本年度データの整備を行った。独自モデルの開発にはデータ量が十分でないと判断したため、前年度データに加え、本年度観測データを用いて、既往モデルの適用性を検討した。晴天時については、混濁因子の最適な推定を行うことができれば、Birdの推定モデルにより波長別日射量を精度よく推定できることを明らかにしたが、全ての天空状態への適用を考え、他の既発表推定モデル(田中ら、曽我ら、永田)についても比較検討を行った。 3)紫外域日射量推定モデルの検討 当初予定していなかったが、併せて観測を行っている紫外域日射量についても、その室内への影響を考慮する為、推定モデルの検討を行った。既発表モデル(UV-A、UV-B)の比較検討を行った。比較した結果、精度が最も高いと判断した推定モデルについて、パラメータの再同定を行った。 4)EnergyPlusソースコードの確認 天空放射輝度分布、輝度分布、波長別日射量、紫外域日射量を考慮するためのファンクションをEnergyPlusソースコードに組み込むことを考え、ソースコードにおけるファンクション組み込み箇所、方法の検討を行った。
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