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2011 年度 実績報告書

固体水素ペレット入射法による粒子供給過程の理論モデルの開発と検証

研究課題

研究課題/領域番号 22860075
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

松山 顕之  核融合科学研究所, ヘリカル研究部, COE研究員 (90581075)

キーワード核融合プラズマ / 磁場閉じ込め / ペレット入射 / ペレット溶発 / 高速イオン / E×Bドリフト
研究概要

核融合炉心プラズマにおける燃料供給手法を構築するため、大型ヘリカル装置(LHD)を対象とし、(1)固体水素ペレットの高温プラズマ中での溶発、(2)溶発によって生じる高密度プラズモイドの均質化、という二つの物理過程を矛盾なく取り扱うことのできる理論モデルの構築を進めた。前者については、プラズマ加熱によって生成される高速イオンの溶発促進について、中性粒子加熱ビームのエネルギーと背景プラズマの電子温度の比が支配的なパラメータであることを見出し、実験的な侵入長を再現できる理論スケーリング則を導いた。このスケーリングは熱電子による溶発が支配的なオーミックトカマクのスケーリングと相補的で、高速イオンによる溶発が支配的な状況下でのペレット侵入長を評価できる。また、高速イオンの効果を考慮した溶発シミュレーションコードを開発し、実験との比較を進め、溶発分布、ペレット軌道、溶発雲温度、密度などの各種計測データが計算によって矛盾なく解釈できることを確認した。次に、高密度プラズモイドの均質化過程について、LHD装置に特徴的なトーラス周回方向の早い磁場の変動を考慮に入れたE×Bドリフトモデルを導出した。LHDでは小半径をスケール長とする急峻な磁場勾配が存在することで、トカマクより強い局所的なプラズモイド加速が予測される一方で、それらは磁力線方向の早い磁場の変動を伴うので、プラズモイドが磁力線方向に膨張するのに伴って加速効果が打ち消される。これらの過程を考慮したペレット入射の粒子供給分布計算コードを開発し、LHD実験に対応したシミュレーションを行うことで溶発分布およびペレット入射直後の密度分布が定量的に再現できることを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Over-ablation and deflection of hydrogen pellets injected into neutral beam heated plasmas in the Large Helical Device2012

    • 著者名/発表者名
      A. Matsuyama, B. Pegourie, R. Sakamoto, J. S. Mishra, G. Motojima, and H. Yamada
    • 雑誌名

      Plasma Physics and Controlled Fusion

      巻: 54 ページ: 905007

    • DOI

      DOI:10.1088/0741-3335/54/3/035007

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Modeling of Drift Displacement of the Pellet Ablated Material for Outboard Side Injection in Large Helical Device2012

    • 著者名/発表者名
      A.Matsuyama, F.Koechl, B.Pegourie, R.Sakamoto, G.Motojima, H.Yamada
    • 雑誌名

      Plasma and Fusion Research

      巻: 7 ページ: 1-4

    • DOI

      doi:10.1585/pfr.7.1303006

    • 査読あり
  • [学会発表] LHD実験における水素ペレットの侵入長に対する高速イオンの影響2011

    • 著者名/発表者名
      A.Matsuyama, R.Sakamoto, B.Pegourie, G.Motojima, J.S.Mishra, H.Yamada
    • 学会等名
      Plasma Conference 2011 (PLASMA2011)
    • 発表場所
      石川県立音楽堂
    • 年月日
      2011-11-23
  • [学会発表] Modelling of pellet ablation and homogenization for outboard side injection in the Large Helical Device2011

    • 著者名/発表者名
      A.Matsuyama, F.Koechl, B.Pegourie, R.Sakamoto, G.Motojima, J.S.Mishra, H.Yamada
    • 学会等名
      38th EPS Conference on Plasma Physics
    • 発表場所
      Strasbourg Convention Centre
    • 年月日
      2011-06-28

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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