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2010 年度 実績報告書

大腸菌シャペロンによるタンパク質凝集抑制効果の大規模解析

研究課題

研究課題/領域番号 22870010
研究機関東京工業大学

研究代表者

丹羽 達也  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教 (50588530)

キーワードタンパク質の凝集 / 分子シャペロン / 無細胞タンパク質合成系
研究概要

本研究計画では、無細胞タンパク質合成系を用いて3種類の主な分子シャペロンについてタンパク質の凝集抑制効果を綱羅的な実験によって評価し、その結果を統計的に解析するという手法を用いることで各シャペロンの機能やタンパク質の凝集性について新たな知見を得ることを目的としている。
本年度はその第一段階として、まず凝集抑制効果を網羅的に評価するための実験の準備(無細胞タンパク質合成系の調製及び分子シャペロンの調製)を行った。無細胞タンパク質合成系は共同研究者である東京大学の上田卓也教授から一部提供を受け、残りの因子は自身で精製を行った(大腸菌で大量発現させ、液体クロマトグラフィーによって分離精製した)。また分子シャペロンについては、Trigger Factor,GroEL/ES,DnaK/DnaJ/GrpEについて、GroEL以外は全て6xHisタグが付加された状態で大量発現させ、液体クロマトグラフィーによって分離精製を行った。GroELについては野生型(タグなし)のものを大量発現させて精製を行った。
次に実験条件の最適化として、3種類のシャペロンそれぞれについて加える濃度を変化させて凝集抑制効果を調べ、最適と考えられる濃度を決定した。これについては過去の文献の報告も参考にした。
これらの準備の後、実際に約800個の凝集性の高いタンパク質に対して、過去に実績のある遠心分離による手法を用いて、各シャペロンの凝集抑制効果の網羅的な実験を行った(シャペロンを加えない条件を含めて約800x4回で約3,200個分の実験を行った)。分子シャペロン精製時にいくつか液体クロマトグラフィーによる精製条件の最適化に難航したものもあったが、準備後の約800個のタンパク質に対する網羅実験では思っていた以上に順調に進行し、当初の予定通り本年度内に全てのタンパク質についての評価を終えることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Amphiphilic Polysaccharide Nanogels as Artificial Chaperones in Cell-Free Protein Synthesis.2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiro Sasaki, Wakiko Asayama, Tatsuya Niwa, Shin-ichi Sawada, Takuya Ueda, Hideki Taguchi, Kazunari Akiyoshi
    • 雑誌名

      Macromolecular Bioscience

      巻: 7 MAR. (EarlyView)(掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 再構築型生体外蛋白質合成系を用いた分子シャペロンによる凝集抑制効果の網羅解析2010

    • 著者名/発表者名
      丹羽達也、上田卓也、田口英樹
    • 学会等名
      第10回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2010-06-17

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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