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2010 年度 実績報告書

極限環境藻類を用いた真核細胞のストレス耐性遺伝子の探索と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22870022
研究機関山口大学

研究代表者

三角 修己  山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90583625)

キーワード環境適応 / 極限環境藻類 / ゲノム
研究概要

今年度は、シゾンの研究室環境下における遺伝子発現プロフィールの解析、並びに人為的ストレス環境下における遺伝子発現プロフィールの解析を行うことを計画し、細胞の培養環境の構築から着手した。先ず、研究室の実験環境整備を進めるべく、シアニジウム類を安定的に培養する為の培養装置を作製した。これにより研究室環境下でのシゾンの培養系が軌道に乗り、基本データとなる遺伝子発現プロフィールの素材を確保することができた。次に、新規研究室環境下でのマイクロアレイ実験系の構築をおこなった。研究室は必須実験機材がかなり不足した状態であるが、シゾン細胞からの核酸の抽出、RNAの精製、cDNAの作製などは一通り可能となった。そこで新規培養環境下でのシゾンの遺伝子発現プロフィールの解析をおこなった。アレイのスライドガラスはカスタムメイドのものを使用し、方法は従来のアミノアリル法に従った(Fujiwara et al.DNA Res.2009)。その結果、シゾンの研究室培養環境下における通常状態の遺伝子発現プロフィールを得ることができた。42℃、pH2.3の高温強酸性環境下におけるシゾンの高発現遺伝子は、熱ショックタンパク質や活性酸素分子種の除去に関わる遺伝子など、いわゆるストレス応答に関わるものが多く、常温中性環境下に棲息する既知の生物とはかなり異なることが示唆された。既に、人為的ストレスを与える以前にストレス応答遺伝子の発現が高いことが明らかとなった。一方、人為的ストレスについては、現在、温度、活性酸素分子種の添加の2条件について解析をすすめており、こちらもデータを得るところまで来ている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Proteomic comparison between interphase and metaphase of isolated chloroplasts of Cyanidioschyzon merolae(Cyanidiophyceae, Rhodophyta).2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshida M., et al.
    • 雑誌名

      Phycol.Res

      巻: 59 ページ: 1-15

    • 査読あり
  • [雑誌論文] シゾンゲノムを遺伝資源とした有用植物作出の試み2010

    • 著者名/発表者名
      三角修己
    • 雑誌名

      生物工学会誌

      巻: 88巻 ページ: 468-472

  • [雑誌論文] Chloroplasts divide by contraction of a bundle of nanofilaments consisting of polyglucan.2010

    • 著者名/発表者名
      Yoshida Y., et al.
    • 雑誌名

      Science

      巻: 329 ページ: 949-953

    • 査読あり
  • [学会発表] シゾンのゲノム情報と環境適応特性に基づくストレス耐性遺伝子の同定とその発展的利用2010

    • 著者名/発表者名
      三角修己
    • 学会等名
      日本植物学会第74回大会
    • 発表場所
      中部大学(春日井市)
    • 年月日
      2010-10-09
  • [学会発表] 100%完全解読されたシゾンのゲノム情報を遺伝資源としたストレス耐性植物の作出2010

    • 著者名/発表者名
      三角修己
    • 学会等名
      日本植物学会中国四国支部第67回大会
    • 発表場所
      山口大学(山口市)
    • 年月日
      2010-05-16

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公開日: 2012-07-19  

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