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2011 年度 実績報告書

植物オルガネラ遺伝子発現を統御するPPR蛋白質によるRNA配列認識機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22870029
研究機関中央大学

研究代表者

奥田 賢治  中央大学, 理工学部, 助教 (60423505)

キーワードPPR蛋白質 / 葉緑体
研究概要

植物オルガネラにおいて、RNA編集は転写産物中の特定のC塩基をUへと変換する。これまでに同定されたRNA編集の部位特異的因子はすべてpentathco-peptide repeat(PPR)蛋白質である。特定のPPR蛋白質機能の欠損はしばしば複数のサイトの欠損を生じる。多くの場合、これら編集サイトのシス配列は一次配列の保存性が低い。一つのPPR蛋白質が複数の編集サイトに共有される分子機構はまだよくわかっていない。我々は、互いに部分的に保存、または保存されていない標的配列を認識することが予測されるPPR蛋白質OTP82とCRR22に着目した。大腸菌発現系を用いて組み換えOTP82とCRR22を発現、精製した。組み換えOTP82は標的サイトの-15~0領域に特異的に結合した。組み換えCRR22はndhB7およびndhD5サイトの-20~0領域、およびrpoB3サイトの-17~0領域に特異的に結合した。遺伝学的データとあわせて、我々はOTP82とCRR22が葉緑体における複数の編集サイトの部位特異的因子として働くことを結論した。加えて、配列相同性を示さないシス配列へのCRR22の高親和性結合は、シス配列中におけるある特定のヌクレオチドのみがPPR蛋白質の高親和性結合に十分であることを示唆した。それゆえ、シス配列は一次配列上保存性が低くても一つのPPR蛋白質によって認識されることができると考察した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] PROTON GRADIENT REGULATION 3 recognizes multiple targets with limited similarity and mediates translation and RNA stabilization in plastids2011

    • 著者名/発表者名
      Cai W, Okuda K, Peng L, Shikanai T
    • 雑誌名

      Plant J.

      巻: 67 ページ: 318-327

    • DOI

      doi:10.1111/j.1365-313X.2011.04593.x.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The pentatricopeptide repeat protein OTP87 is essential for RNA editing of nad7 and atp1 transcripts in Arabidopsis mitochondria2011

    • 著者名/発表者名
      Hammani K, des Francs-Small CC, Takenaka M, Tanz SK, Okuda K, Shikanai T, Brennicke A, Small I.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem.

      巻: 286 ページ: 2136-2171

    • DOI

      DOI10.1074/jbc.M111.230516

    • 査読あり
  • [学会発表] Exploring the Molecular Mechanisms of Chloroplast RNA editing2011

    • 著者名/発表者名
      奥田賢治(代表)
    • 学会等名
      UWA ARC Centre of Excellence, visiting seminar
    • 発表場所
      西オーストラリア大学(パース)
    • 年月日
      2011-08-17
  • [図書] Methods in molecular biology2011

    • 著者名/発表者名
      奥田賢治(第一著者)
    • 総ページ数
      10
    • 出版者
      Springer publishing

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公開日: 2013-06-26  

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