研究課題
マウスから単離した膵ランゲルハンス島におけるKeap1遺伝子およびNrf2遺伝子の発現量を解析したところ、両者とも肝臓と同程度の発現を認めた。単離膵ランゲルハンス島を、Nrf2活性化作用を持つ親電子性物質であるジエチルマレイン酸で刺激したところ、Nrf2標的遺伝子であるHmox1遺伝子、Nqo1遺伝子、Gstp1遺伝子、Txnrd1遺伝子、Gpx2遺伝子、Txnrd1遺伝子などの発現誘導を認めた。Hmox1遺伝子発現を、Nrf2活性化作用を持つ物質で比較したところ、親電子性物質であるtert-ブチルヒドロキノンおよび15-Deoxy-Δ12,14-Prostaglandin J2、活性酸素種である過酸化水素水、一酸化窒素ドナーであるSIN-1およびNOR3にも同様作用を認めた。Nrf2ノックアウトマウスから単離した膵ランゲルハンス島におけるNrf2標的遺伝子の発現量を解析したところ、野生型マウスと比較して、Nrf2標的遺伝子であるGstp1遺伝子、Gpx2遺伝子、Txnrd1遺伝子、Hmox1遺伝子の発現量が低かった。以上から、Keap1-Nrf2システムは膵ランゲルハンス島で酸化ストレスに対して応答機構を担っていることが明らかとなった。
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