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2010 年度 実績報告書

痒疹の病態解明と新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22890054
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

宇賀神 つかさ  東京医科歯科大学, 皮膚科学分野, メティカルフェロー (40581327)

キーワード痒疹 / アトピー性皮膚炎 / 好塩基球 / メディエーター / 亜鉛 / 亜鉛トランスポーター / IgE
研究概要

これまで私たちは、亜キレーター用いた検討により、好塩基球の脱顆粒やサイトカイン産生に亜鉛が関与する可能性を明らかにしてきたが、今年度は、好塩基球のメディエーター産生の、亜鉛関連分子による制御機構を解明することを目的としている。好塩基球のメディエーター産生能であるが、ヒスタミンやIL-4などのサイトカイン産生については報告があるが、他のメディエーターについては十分な解析がなされていない。そこで私たちは、まずマウス好塩基球のメディエーター産生能について検討を加えた。結果、IgE受容体依存性の刺激によりマウス好塩基球はプロスタグランディン等のアラキドン酸を産生することを明らかとし、学会にて発表した。(実績参照)次に、好塩基球の活性化への亜鉛関連分子の関与を検討するために、マウス骨髄よりフローサイトメトリーにより分離してきた好塩基球を用いて、マイクロアレーやリアルタイムPCRにより検討した結果、亜鉛トランスポーターの内、ZnT1,2,5,6,7、Zip6,10,13,14が、またメタロチオネイン1,2が発現することが明らかとなった。またこれらのうち特にZnT5、Zip6が高い発現を示し、メタロチオネイン1,2の発現はIgE受容体依存性の刺激により上昇を認めることがわかった。これはZnT5,Zip6,メタロチオネイン1,2がメディエーター産生の制御機構に関与する可能性を示唆している。さらに、ZnT5,Zip6,メタロチオネイン1,2のそれぞれの欠損マウスより骨髄を分離し、IL-3存在下にて培養した培養好塩基球を用いて、まずはサイトカイン産生性について検討を行ったところ、ZnT5欠損マウス由来とメタロチオネイン1,2欠損マウス由来の好塩基球においてIL-4の産生性が減弱することが、ELISAやリアルタイムPCRによる検討の結果明らかとなった。Zip6欠損マウスも、現在検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] IgE-mediated production of prostaglandin D2 and E2 from basophils2010

    • 著者名/発表者名
      宇賀神つかさ
    • 学会等名
      日本研究皮膚科学会
    • 発表場所
      和歌山県民文化会館(和歌山県)
    • 年月日
      2010-12-03
  • [学会発表] マウス好塩基球におけるプロスタグランディン産生性の検討2010

    • 著者名/発表者名
      宇賀神つかさ
    • 学会等名
      日本アレルギー学会秋季学術大会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム(東京都)
    • 年月日
      2010-11-25
  • [学会発表] Prostaglandin D2 and E2 production from murine basophils2010

    • 著者名/発表者名
      宇賀神つかさ
    • 学会等名
      国際免疫学会
    • 発表場所
      神戸ポートピアホテル・神戸国際展示場(兵庫県)
    • 年月日
      2010-08-24

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公開日: 2012-07-19  

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