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2010 年度 実績報告書

古細菌の細胞分裂におけるESCRTの役割の理解を目指した構造生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22890071
研究機関富山大学

研究代表者

帯田 孝之  富山大学, 大学院・医学薬学研究部(薬), 准教授 (30578696)

キーワードESCRT / 細胞分裂 / X線結晶構造解析 / NMR / 古細菌
研究概要

Crenarchaeota界に属するSulfolobus目の古細菌にはESCRT複合体の主要構成タンパク質であるESCRT-IIIとVps4が保存されており、細胞分裂に重要な役割をもつことが示されている。しかしながら、真核生物ではESCRT-IIIをその機能をはたすべき場所(細胞膜)へと誘導するいくつかの経路が確認されているが、古細菌のESCRT-IIIの細胞膜への移行についてはまったく不明であった。本研究では、新規ESCRT複合体因子であるCdvA(別名ERP)に着目し、その機能を明らかにするために構造生物学研究を行っている。CdvAの分子量は約27kDaであり、N末のβドメイン、続くヘリカルドメイン、及びC末端のTail(尾)領域からなる。申請者らは、平成22年度までに、CdvAのTail領域がESCRT-Шのウイングドヘリックスドメインと結合することをX線結晶構造解析により複合体の立体構造を決定することで明らかにした。また、CdvAのヘリカルドメインは膜結合能をもち、CdvAがESCRT-IIIを細胞膜へと誘導する際に重要な役割を果たしていることを明らかにした。また、CdvAのβドメインの立体構造を、1.8オングストロームの分解能で決定した。その結果、βドメインは、複数のβストランドからなるPRCバレル構造をとっていることが明らかとなった。また、ヘリカルドメインについても、約3.5オングストロームの反射データを得ており、今後構造決定及び、分解能の向上を試みる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Molecular and structural basis of ESCRT-III recruitment to membranes during archaeal cell division.2011

    • 著者名/発表者名
      Samson RY, Obita T, et al
    • 雑誌名

      Molecular Cell

      巻: 41(2) ページ: 186-196

    • 査読あり
  • [学会発表] 古細菌の細胞分裂におけるESCRTの役割の構造基盤研究2011

    • 著者名/発表者名
      帯田孝之
    • 学会等名
      大阪大学蛋白研セミナー
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2011-01-13
  • [備考]

    • URL

      http://www.pha.u-toyama.ac.jp/phypha2/index-j.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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