腸管から分泌されるGLP-1はβ細胞のcAMPを上昇させ、PKAやEpacを活性化し、グルコース刺激時の膜興奮性を高めることで、インスリンの分泌を増強させる。そこで、活動電位や[Ca^<2+>] i動態を変動させる細胞内各要素の役割とその寄与の大きさを定量的・総合的に解明するため、シミュレーション研究を行った。まずGLP-1シグナル伝達経路モデルを構築し、[cAMP]制御機構を解析した。次に、それをβ細胞モデルに実装し、PKA・Epac依存性チャンネルをモデル化することで、GLP-1刺激時のバースト発火頻度・持続時間の上昇を再現することができた。
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