研究課題
皮膚は様々な外的刺激に対して、Th1, Th2, Th17型免疫反応や、免疫寛容などの様々な免疫応答を誘導することのできる免疫臓器の一つである。ところが、皮膚における免疫応答の多様性を決定する因子については不明な点が多い。そこで、外的刺激に対する免役応答に関与する分子の同定とその役割の解明が当研究の目的である。申請者らは、Langerin-eGFPマウスを用いて定常状態、tape stripなどの比較的弱い刺激に加え、蛍光標識された様々な分子量のハプテン塗布後から経時的に皮膚樹状細胞の動態を観察し、皮膚免疫におけるin vivoリアルタイムイメージングを行うための基盤づくりを行った。また、皮膚免疫と全身免疫のクロストークの可能性を検証するため、Th1・Th2型に分化培養したT細胞をadaptive transferすることで皮膚免疫細胞の動態評価を可能にし、定常状態における皮膚内細胞遊走・細胞浸潤を可視化し評価した。(Egawa et al JID 2011 Apr)。また、細胞骨格制御分子Rhoファミリーの1つであるmDia1が、皮膚樹状細胞の貪食、遊走、接着、免疫シナプスの形成に必須の役割を果たすことを示し、さらに、本システムを障害させると接触皮膚炎反応の形成が成立しないことを見出し、ランゲルハンス細胞の皮膚免疫における制御機構の一端について報告した(tanizaki et al Blood 2010 Dec)
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J Dermatol Sci
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