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2010 年度 実績報告書

超音波パルス微細振動による基質代謝活性の制御技術を応用した顎関節軟骨再生治療

研究課題

研究課題/領域番号 22890122
研究機関広島大学

研究代表者

岩渕 泰憲  広島大学, 病院, 歯科診療医 (30580906)

キーワード歯学 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / 移植・再生医療 / 再生医学
研究概要

本年度は、(1)ブタ下顎頭由来初代培養軟骨細胞に対する低出力超音波(LIPUS)照射における軟骨基質遺伝子発現の変化、ならびに、(2)主要な炎症性サイトカインであるIL-1β添加下の同細胞に対するLIPUS照射が、Cyclooxygenase -2(COX-2)発現にかかわる細胞内シグナル伝達系に与える影響について、Light Cycler[○!R] (Roche diagnostics)を用いたRealtime PCR法とOdyssey[○!R] (LI-COR biosciences)を用いた定量WesternBlotting法により検討を行い、以下の知見を得た。
1.LIPUSによる軟骨基質遺伝子発現の変化について、LIPUS照射群では非処置群に比べ照射3,12時間後のAggrecan、Type II collagen遺伝子発現が亢進した。
2.IL-1β添加下で見られるCOX-2発現に関わる細胞内シグナル伝達系の検討について、IL-1β添加後にLIPUSを照射した群ではIL-1β添加のみの群に比べ照射直後から20分後におけるβ1インテグリンのリン酸化が亢進し、照射40-60分後におけるMEK 1/2タンパク質のリン酸化が抑制された。
以上の研究成果により、LIPUSは軟骨基質代謝を促進し、一方LIPUSが炎症下の下顎頭軟骨における過剰なCOX-2を抑制する機構に機械的受容体であるβ1インテグリンのリン酸化とMEKリン酸化の抑制が関与していることが推察された。本結果は、超音波照射の疼痛緩和を目的とした利用におけるエビデンスに寄与するものであると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 退行性変性を呈する下顎頭軟骨に対する低出力超音波(LIPUS)照射の影響について2010

    • 著者名/発表者名
      岩渕泰憲
    • 学会等名
      第69回日本矯正歯科学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2010-09-28

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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