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2011 年度 実績報告書

超音波パルス微細振動による基質代謝活性の制御技術を応用した顎関節軟骨再生治療

研究課題

研究課題/領域番号 22890122
研究機関広島大学

研究代表者

岩渕 泰憲  広島大学, 病院, 歯科診療医 (30580906)

キーワード歯学 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / 移植・再生医療 / 再生医学
研究概要

本年度は、(1)ブタを頭部ごと切り出し、16時間連続して開閉口を行うことにより下顎頭の粘弾性特性の変化に対する評価を行い、(2)ラット下顎頭過開口モデルに対する低出力超音波(LIPUS)照射における組織像の変化を検討し、以下の知見を得た。
1.ブタ頭部開閉口モデルの関節腔に対するヒアルロニダーゼの添加により、下顎頭軟骨表面の摩擦係数は増加し、軟骨の間葉層におけるIL-1βの増加とプロテオグリカンの減少が認められた。
2.ラットに対する過開口刺激は、ラット下顎頭軟骨の間葉層にIL-1βの分泌を促進させ、ラット下顎頭表面のヒアルロン酸とプロテオグリカンを減少させた。一方モデルラット過開口モデルに対するLIPUS照射により、LIPUS照射群では非照射群に比べてIL-1βの減少、プロテオグリカンの増加が認められた。
以上の研究成果により、過度の開口刺激により下顎頭軟骨においてヒアルロン酸が減少することにより下顎頭に過度な応力がかかることにより下顎頭軟骨間葉層におけるIL-βの増加とプロテオグリカンの減少が生じ、一方LIPUSは炎症下の下顎頭軟骨における過剰なCOX-2を抑制する機構によりIL-1βを減少させることで、過度の開口刺激による組織破壊を抑制することが示唆された。本結果は、超音波照射の疼痛緩和を目的とした利用におけるエビデンスに寄与するものであると考えられる。

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公開日: 2013-06-26  

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