研究概要 |
卵巣ステロイドホルモンが生理機能リズムに与える影響を分子レベルから理解し、女性特有の概日リズム変化(睡眠障害)メカニズムの解明を最終目標として掲げ本研究課題を計画した。具体的な研究目的である「エストロゲンが直接作用する脳内・従属振動体(エストロゲン感受性従属振動体)を同定する」ことを達成するため、マウスを用い免疫組織化学法と時計遺伝子発現リズムをリアルタイムでモニターすることができるルシフェラーゼ遺伝子導入マウスを用い、候補神経核における時計遺伝子発現リズムをin vivo, in vitroの両方から検討した。その結果、視床下部内側視索前野(POA)がエストロゲン感受性従属振動体である可能性を示すデータを得ることができた。本研究課題の実行により、女性特有の睡眠障害メカニズムの解明が前進し、新しい治療法の確立につながる成果を得ることができた。
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