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2010 年度 実績報告書

アトピー性皮膚炎モデルマウスの原因遺伝子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22890177
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

塩濱 愛子  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (40383731)

キーワードアトピー性皮膚炎 / モデルマウス / ゲノムシーケンシング / 遺伝子多型 / フィラグリン
研究概要

本研究ではアトピー性皮膚炎自然発症マウスflaky tail(ft^-・ma^-)において高IgE値表現型とma(体毛がぼさぼさ)表現型の責任領域を絞り込み、それぞれの原因遺伝子を同定することを目標とし、以下の研究を順次実施した。
(1)CBA-C57BL/6マウス間のDNA多型マーカーの確立flaky tailマウスでは、3番染色体のspa-ma-ft間約12MbのCBA由来染色体領域にma遺伝子座がマップされている。従ってflaky tailマウスをC57BL/6マウスと戻し交配して得られた組み換え体において、ft^-、ma^-あるいは高IgE値の表現型の有無とゲノムがCBA由来かC57BL/6由来かを対応させれば、それぞれの責任領域を絞り込むことが出来る。このため、CBA由来アレルとC57BL/6アレルを判別できる1塩基多型を利用した多型マーカーをspa-ma-ft間で12箇所作成し、このマーカーを用いて、戻し交配によって得られた既存の組み換え体マウスを解析した結果、ma候補領域を3.7Mbまで狭めることに成功した。
(2)ft・ma分離マウスの作出 maの責任領域はspa-ma-ft間約12Mbで、spa-ma間、ma-ft間でそれぞれ5%程度の頻度で遺伝的組換えが起こる事が報告されている。そこで、ft-ma間で遺伝的組換えを生じたマウスの作出を試みた。(1)で検討したft及びmaの遺伝子マーカーを用いて産仔のジェノタイピングを行い、ftとmaが分離し、それぞれを単独で持つ個体の獲得に成功した。ma^-のみをホモで持つ個体は体毛がぼさぼさ、かつ、皮膚炎発症という表現型を示したのに対し、ft^-のみをホモで持つ個体はこれらの表現型を示さなかった。現在、ft^-およびma^-をそれぞれ単独でホモで持つ個体についてIgE値を測定してma表現型と高IgE値の責任領域が一致するか否かを検証する準備を進めている。

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公開日: 2012-07-19  

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