平成22年度は1.本研究の実施に必要なゲノム倫理審査委員会からの承認手続き、2.本研究の目的の一つである体型認識および健康情報の入手先、また国が発信しているヘルスプロモーションの認識が体型認識に与える影響を把握するためのアンケート調査および対象群に対して妥当性の検証が必要と考えられる複数のスケールのパイロット調査、3.そして23年度に行う調査で必要となる、主に採血と遺伝子解析に必要な試薬や消耗品の購入を行った。これらは平成23年度に実施する遺伝子多型や生理学マーカー、体組成測定などを含めた包括的・多角的調査を実施する準備として重要な工程である。 倫理審査は研究代表者が所属する組織内に設置されているゲノム倫理審査委員会に研究計画書などの関連書類を提出し、平成22年度6月30日に研究の承認を得た。アンケート調査については、18歳から25歳の若年女性311名に対して実施した。アンケートから、Body mass index(BMI)が適正範囲であっても6割以上の女性が自身の体重に不満を持っており、国が発信しているヘルスプロモーションメッセージを認識していない者は食事に対しての関心が薄く、体型に対して不満を持つことが判明した。解析結果の一部は研究代表者が国内の複数の大学と行っている共同研究データとあわせて平成23年7月に開催される国際学会で抄録が審査中である。また、パイロット調査を行ったスケールについても日本人女性に対して妥当性が観察された。本アンケートは平成23年度に行う調査でも引き続き使用することとした
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