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2011 年度 実績報告書

ナラティヴアプローチによる中堅看護師への教育的支援に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22890235
研究機関公益財団法人田附興風会

研究代表者

紙野 雪香 (今井 雪香)  公益財団法人田附興風会, 医学研究所・第10研究部, 研究員 (10294240)

キーワード看護教育 / ナラティヴ / 中堅看護師
研究概要

本研究は、次代を担う中堅看護師を対象に教育的支援を行う介入研究であり、次の2点を目的とする。
1.中堅看護師への教育的支援方法としてのナラティヴ・アプローチの具体的な内容を明らかにする
2.中堅看護師にナラティヴ・アプローチによる教育的支援を行い、その成果と限界を明らかにする
この目的を達成するために、平成23年度は、第3段階【フィールドにおける支援の実施と分析】、第4段階【教育的支援方法の内容および成果についてまとめる】の手順を踏んだ。
教育的支援は、急性期総合病院における中堅看護職者対象の研修として位置付け、小グループで1年間実施した(3時間/回/月)。教育目的は、ナラティヴ・アプローチの学習と実践によって、自己の看護実践の意味を見出し、より生きいきと活躍することとした。主な内容は、ナラティヴ・アプローチの理論的背景を深める、理論的背景と自己の実践の接点について考える、自己の看護実践を活写する、自己の実践を伝えることを基準とした。
研究者も支援者として参与していることから、研究者と参加者との相互作用を含めた現実をデータとして扱った。具体的には、参加者のレポートに加えて、支援中のやりとりに関する記述である。分析にあたっては、ナラティヴが本質的に内包する他者性と共同性を参考に、関係性、文脈、生成された意味、変化プロセスに着目した。
分析の結果、参加者には明らかな変容が2点見てとれた。"私の看護実践"に意味が生まれそれを重視すること、"私らしい看護実践"の言語化により主体感覚をもって未来を志向することである。この変容は、本支援の特徴である、安心して自由に語り合う時空間の設定、ナラティヴ・アプローチによる"私"の経験世界の活写の影響を大きく受けていると考えられた。
2012年3月、所属先にて公開シンポジウムを開催し成果を発表した。引続き関連学会3か所での発表、専門雑誌への投稿を準備中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 臨床看護におけるナラティヴ・アプローチの実践2012

    • 著者名/発表者名
      紙野雪香
    • 雑誌名

      N:ナラティヴとケア

      巻: 3 ページ: 35-42

  • [学会発表] ナラティヴアプローチにおける無知の姿勢の実際2012

    • 著者名/発表者名
      大野由美子、紙野雪香、福田敦子
    • 学会等名
      第26回日本がん看護学会学術集会
    • 発表場所
      くにびきメッセ(島根県)
    • 年月日
      2012-02-11
  • [学会発表] ナラティヴアプローチにおける無知の姿勢の実際12012

    • 著者名/発表者名
      福田敦子、紙野雪香、大野由美子
    • 学会等名
      第26回日本がん看護学会学術集会
    • 発表場所
      くにびきメッセ(島根県)
    • 年月日
      2012-02-11

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公開日: 2013-06-26  

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