研究概要 |
小児の神経芽腫の分子標的治療に向かうために、正常発生に重点を置いて、癌化の分子機構に関して、p53ファミリー分子の関与を詳細に検討することがこの研究の最も中心となる目的に掲げていた。具体的には、in utero electroporation (IUE)法を用いた神経堤由来幹細胞のin vivoにおける発生・分化機構を解明するための新規実験法の確立を第一の研究計画目標に掲げていた。 昨年度より、胎生期のE9からE12の間にてneural tubeへのelectroporationを行い、GFPをレポーターとして観察を行うことで、既存の交感神経節神経細胞の正常発生に関する報告が正しいことを確認したいと考えていたが、現在のところ、E9,10,11におけるneural tubeへのelectroporationを試みたが、embryoが予想通り極めて小さいために、結果の再現性に乏しく、解析に足るほどまで確立されていないという否定的な結果であった。 そのため、バックアッププランにも記載されてある、全胚培養によるelectroporation法を用いた方法に切り替えたところ、若干の改善傾向が認められた。
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