• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

重症心不全の同種幹細胞移植治療へ向けた大動物モデル系の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22890249
研究機関地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)

研究代表者

板倉 陽子  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30582746)

キーワード再生医学 / 心臓 / 大動物 / 評価 / 幹細胞移植
研究概要

近年では、人工多能性幹細胞研究の発展とともに、細胞移植療法への関心がますます高まっている。高齢化を迎えた日本において、加齢に伴う機能低下は重要な問題の一つである。心疾患治療などに幹細胞移植療法を行うことには大きな期待がよせられるが、心臓を始めとする多くの主要臓器では特異的な表面マーカーが同定されておらず、細胞移植に最適な細胞の選定が困難な状況にある。臨床で行われる細胞移植療法は自家移植あるいは同種移植となるが、ヒトに近い中大動物において特性評価された幹細胞はほとんど存在しない。そのため、正確な細胞および機能評価を目的として、ブタの羊膜や胎盤由来細胞を樹立し、心筋分化誘導法の検討・特性評価などを実施してきた。本年度は、ブタの胎児付着物を含む胎児性細胞(羊膜、胎盤、臍帯)から樹立した細胞の詳細な特性評価を中心とし、ヒト由来細胞との比較解析を行った。
昨年度に樹立した間葉系幹細胞マーカーを発現していた各々の細胞は、樹立法によらずその発現は安定していた。そして、臨床応用を視野にヒトの羊膜由来細胞との比較解析を実施したところ、ヒトとブタでは同様の間葉系幹細胞マーカーが発現していた。また、本研究で用いたブタ細胞はEGFP-トランスジェニックブタ組織由来であり、樹立後に回収した細胞自体は緑色に光っていることが目視で確認できた。EGFPをマーカーとした未分化細胞(1x10^<6-7> cells)を心不全モデルブタへ移植し、のちにホルマリン固定した組織検体の評価を行ったところ、EGFP陽性細胞の組織への生着が確認できた。このことから、同種の幹細胞移植は個体への負担を軽減し、組織改善への有効性を示唆した。これらは、細胞移植療法などの臨床応用への基盤確立へ有用な役割を果たすといえる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 糖鎖プロファイル解析を利用した細胞移植療法に適した組織環境評価2011

    • 著者名/発表者名
      板倉陽子、上大介、五條理志、梅澤明弘、豊田雅士
    • 学会等名
      第84回日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      2011-09-23
  • [学会発表] ブタ慢性心筋虚血モデルへの同種ブタ羊膜由来細胞移植2011

    • 著者名/発表者名
      木村光利、五條理志、豊田雅士、板倉陽子、許俊鋭、梅澤明弘、小野稔
    • 学会等名
      第11回心血管再生先端治療フォーラム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011-07-02
  • [備考]

    • URL

      http://www.tmig.or.jp/J_TMIG/j_research/DA31.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi