研究課題
基盤研究(A)
「紙文化」の解明を目指す本研究は、「紙に書かれたもの」ではなく「紙」のメディアとしての物質性に着目し、これまで研究の蓄積が比較的少なかったユーラシア大陸における紙の伝播経路と製紙技術の発展史を、携帯顕微鏡とAIによるディープラーニング、および多面的画像解析システムの構築による繊維・成分解析を通して明らかにしようとする国際共同研究である。
アジア・欧米の大学、博物館、図書館等とデータサイエンス分野での共同研究体制が構築されることにより、従来解明が進んでこなかった紙自体の伝播過程に技術史・文化史的観点から新たに光が当てられることが期待される。その際、研究方法においてディープラーニングや新型顕微鏡を用いることによって、従来の歴史研究・美術史研究の成果を補完するという意義も有している。